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日本・イノベーションの有効策 大企業の余剰資源を新興企業の革新に結合=青島矢一

     本書のテーマとなったイノベーションとは、「経済価値を創出する革新」として定義され、発明とは異なる。発明を含む新規アイデアが製品やサービスとして具現化され、社会が受容して初めてイノベーションは実現する。それゆえイノベーションの創出には、第一に、革新が起きる場に、ヒト、モノ、カネといった資源が途切れなく投入されなければならない。そして、第二に、動員された資源を元に、多様な知識が結合し、新たな知識を生み出されなければならない。つまり、イノベーションの実現には「資源動員」と「知識創造」の両輪をうまく回すことが必要となる。

     この両輪を、かつての日本の製造企業は、組織内でうまく回してきた。誤解を恐れずに言えば、日本企業の競争力は、(1)将来の収益化が不明という「不確実性下」での持続的な資源動員と(2)組織内での部署を超えた異質な知識の結合能力、に根ざしていた。

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