長期金利 景気失速に警戒を=小玉祐一
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報道によると、トランプ米大統領が大統領選終了まで、追加景気対策に関する民主党との協議停止を指示し、その後一部を撤回するなど、経済対策への不透明感が増している。現状では新大統領がスムーズに決まるかどうかすらよくわからず、各種経済対策の期限が切れる「財政の崖」が、米景気の下押し圧力になることが懸念される。
米金利に再び上昇圧力がかかるとすれば、バイデン氏の勝利に加え、民主党が上下両院も制して、大型財政政策を打ち出すことだろう。これに伴う債券市場の需給悪化懸念が長期金利の上昇要因となる。ただ、政策の実現性の見極めには時間を要するとみられ、政治の混乱が金利低下要因となる可能性も高く、相場の流れは簡単には定まらないと思われる。
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週刊エコノミスト
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