マーケット・金融THE MARKET

穀物 不作と輸入増で騰勢強まる=柴田明夫

 シカゴ穀物価格は10月に入り騰勢を強めている。大豆は10月23日、1ブッシェル=10・83ドルを付け、2年半ぶりの高値圏で、小麦は6・32ドル、トウモロコシも4ドル台に乗せた。シカゴ大豆の取組高は10月に入り約24年半ぶりに100万枚の大台を超えた。米国産大豆の減産予想と中国の旺盛な穀物輸入が背景にある。

 米中西部が8月にハリケーンや高温乾燥に見舞われ、当初の豊作予想が一変。米農務省は10月需給報告で、2020年の大豆生産量は42・68億ブッシェルとし、8月の44・25億ブッシェルから2カ月連続で下方修正した。中国による米国産穀物買い付けも活発化している。米中が8月下旬に米農産品に対し中国が輸入を大幅拡大する貿易協定「第1段階合意」の「進展」を確認したことで、投機筋の買い意欲が膨らんだ。米農務省に…

残り107文字(全文461文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事