東京市場 ストラテジストが読む 中国の回復突出で自動車などに恩恵=藤戸則弘
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中国景気の回復傾向が突出している。国際通貨基金(IMF)が10月発表した経済見通しによると、2020年の主要国は歴史的なマイナス成長に落ち込むが、中国は6月見通しの1・0%から1・9%に上方修正された。21年は8・2%と高成長に回帰すると予想されている。
回復の背景には、第一に新型コロナウイルス防疫体制の充実がある。全世界では4000万人を超える感染者でなお拡大中だが、中国はわずか約8万6000人にとどまる。新型コロナの制御に成功すれば、経済活動が正常化するのは当然のことだ。
第二には、疲弊する各国に対して、なお財政健全度は維持されており、大規模な景気刺激策を発動する政策裁量余地が大きい。IMFの予測では、20年の政府債務対国内総生産(GDP)比率は、米131・1%、伊161・8%、仏118・7%など軒並み急速に悪化する。日本に至っては266・2%に達するが、中国は61・7%に過ぎない。
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週刊エコノミスト
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