東京市場 ストラテジストが読む 中国とITの需要強く株価底堅い=三井郁男
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コロナウイルスの感染拡大の終息を条件に、来年前半には世界経済は正常化に向かうだろう。中国経済の回復やIT需要拡大をけん引役に企業業績の改善傾向は続くとみられ、株価は年末に向け底堅い動きが続くだろう。
2020年7~9月期決算をみると、製造業は、中国景気が早期に底入れし、自動車販売が想定以上に早期に回復したことで、輸出や生産が伸長し、多くの企業が業績を上方修正した。一方、非製造業のうち、空運や鉄道、ホテル、レジャー関連などは需要が戻らず苦戦が続いている。
ゲーム・音楽・映画が業績をけん引したソニーは、21年3月期の最終利益を8月時点見通しから2900億円増額し、8000億円と2年ぶりの増益を予想。日本電産も、ハードディスクドライブ(HDD)向け小型モーターの拡大や生産性の改善で21年3月期売上高は1兆5500億円(前期比1・0%増)と過去最高を予想。電気自動車向けモーターの増産に向け大型投資を継続する。
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週刊エコノミスト
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