ドル・円 ドル安基調やや早まる=佐々木融
有料記事
インフレ率は通貨価値の変化率と同義だ。米国の物価上昇はドルの価値の下落を意味し、日本の物価下落は円の価値の上昇を意味する。日米のインフレ率を比較すると、1980年代は米国が平均して3ポイント程度高かった。つまりドルの価値は円に対して毎年3%程度ずつ下落していた。実際、80年代の10年間で40%程度ドル安となった。
90年代に入るとその差は平均2ポイントに縮小したが、2000年代は平均3ポイント近くに拡大。この間、ドル・円相場は50%程度ドル安となった。アベノミクス以降は平均1ポイント程度まで縮小。そのためか、17年以降は極めて緩やかなドル安トレンドとなっている。
残り162文字(全文447文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める