長期金利 0%を幾分上回る水準=海老原慎司
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米大統領選の結果を巡る不確実性が後退する中、米大手製薬企業が、開発中の新型コロナウイルスワクチンが9割以上の効果との暫定結果を公表した。これを受けて世界の金融市場はリスク選好が進んだ。すなわち、先進国の債券相場が下落し、また日本株がバブル崩壊後の戻り高値を更新する中で、国内債券市場も長い年限の金利に上昇圧力が加わる展開となった。
ただ、世界の中央銀行が2%を上回る物価水準を許容するスタンスを示す中で、前述のような市場の状況があったとしても、中央銀行の低金利政策が長く続くという市場関係者の見方を根底から変えるには至らないだろう。新型コロナ感染再拡大に伴い、実体経済に強い下振れリスクが残る中では、なおさらである。
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週刊エコノミスト
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