マーケット・金融日本経済総予測 2021

地銀 政府・日銀の統合促進は不十分 フィンテックで合理化を急げ=吉沢亮二

十八親和銀行の合併記念式典に臨む森拓二郎頭取(左端)ら(10月1日)
十八親和銀行の合併記念式典に臨む森拓二郎頭取(左端)ら(10月1日)

 収益低下が続く地銀に対して、日銀と政府が相次いで、異例の支援策を打ち出した。地銀が同支援策の便益を享受するためには、統合などによる経営合理化が必要になる。しかし、過去の事例や地銀問題の本質を考えると、地銀改革は経営統合のみでは不十分なことがわかる。

 また、現在の地銀のあり方は、顧客の需要を十分に満たしていない。このため今後、地銀が生き残るためには、フィンテック(金融とITの融合)を活用することで、地銀の枠組みを超えた大胆な経営合理化と顧客利便性の向上をはかることが必要不可欠になろう。

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