新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

マーケット・金融 日本経済総予測 2021

デジタル通貨 ドル基軸通貨を揺さぶる 先行する中国を各国が追う=松田遼

日銀も来春、CBDCの実証実験を始める(Bloomberg)
日銀も来春、CBDCの実証実験を始める(Bloomberg)

 2009年に民間による仮想通貨(暗号資産)ビットコインの運用が始まって10年余り。これまで、ビットコインなどの仮想通貨は発行量の上限があり、その価格の変動が激しく、取引は投機的で、決済手段とは言えない状況にある。

 仮想通貨や電子マネーなどのデジタル通貨に対して日本を含む先進国の中央銀行は研究するものの、静観の姿勢を崩さずにいた。しかし、最近の国際通貨基金(IMF)報告書では、米フェイスブックが発行を計画する「リブラ(ディエムに改称)」のような民間デジタル通貨や中国人民銀行(中銀)によるデジタル人民元のような、中銀が発行するデジタル通貨(CBDC)によるデジタル通貨圏の出現とその拡大により、米ドル基軸通貨体制が崩壊する可能性に言及している。

 国際金融秩序の維持の観点からは、新たなデジタル通貨圏への取り組みは先進国間での共通の課題だ。中国の独走を抑えるためにも各国間での協調が重要となる。

残り1620文字(全文2018文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事