為替 1ドル=95円までの円高も=宇野大介
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今年の外国為替相場は、ユーロが主役となろう。米バイデン政権下の財政拡張に伴う悪い金利上昇や、金融緩和による金利低下、そして民主党の為替政策に伴うドル安志向がいずれもドル売り材料となる。デジタル通貨や仮想通貨の台頭と相まって、基軸通貨としてのドルの価値毀損(きそん)という流れも作用する。そうした中で、世界一のコロナ感染大国・米国の感染の季節性と、米中関係などの外部環境との綱引きとなる。
一方で、ユーロ圏では2021年から7年に及ぶ復興基金を含む中期予算が割り振られていく。かつ財政で欧州は一枚岩となり、当面は日米対比で優位だ。その結果、ユーロ・円は18年前半の1ユーロ=135円程度までの円安となろう。ドルも円も売られるためドル・円は動きがなくなるが、最後に唯一、ドル売りの相場が取れる金融商品ということで、ドル・円で一時的に1ドル=95円前後までのドル売りの場面もあると見込む。
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週刊エコノミスト
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