東京市場 ストラテジストが読む 日経平均、ドル建てで最高値更新=秋野充成
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ドル建ての日経平均株価が1月19日時点で275・34ドルをつけ、1989年12月29日の史上最高値(270・62ドル)を31年ぶりに更新した。足元のコロナ禍拡大による金融緩和と財政拡大が継続する中で、ワクチンの普及期待により景況感も徐々に持ち直していることから、昨年来、上昇を先導した一部の成長株から割安株へと物色対象の分散が始まっていることを示すもので、正当化できる上昇だと考えられる。
日本株と米国株の相対的な株価は米10年国債利回りと連動し、米長期金利が上昇すると日本株が優位になる。米国で大統領と連邦議会上下院をすべて民主党が制した「トリプルブルー」をきっかけに10年債利回りの上昇基調が明確で、それに伴い外国人投資家の日本株シフトが進んでいる。外国人投資家が日本株の動きを見る際に参考にしやすいドル建ての日経平均株価が史上最高値を更新したことから、現状の上昇基調の到達点は日経平…
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週刊エコノミスト
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