デジタル人民元 中国が香港で決済試験へ 米ドル支配を崩す試金石=山岡浩巳
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中央銀行によるデジタル通貨発行の検討が世界的に加速している。主要国で先頭を走るのが中国だ。昨年4月から深圳(広東省)や蘇州(江蘇省)などの4都市で、一部の市民にデジタル人民元(e−CNY)を配り、実際に使ってもらうという形での試験的発行を開始。2022年2月の北京五輪冬季大会の実用化を目指すとしている。
特に筆者が注目しているのが、中国本土と香港との越境決済でe−CNYの実験が行われることだ。アジア屈指の国際金融センターでe−CNYが一部とはいえ導入されることが、国際金融システムやグローバルの為替市場に対しどのような影響を与えるのかは重要な論点になるだろう。
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