何が起きるか5 穀物暴騰 中国爆買いで大豆「一粒も無くなる」=柴田明夫
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国際穀物価格が7年半ぶりの高値水準にある。指標となる米CBOT(シカゴ穀物取引所)の先物市場の価格は、大豆が昨年4〜6月ごろは1ブッシェル=8ドル台だったが、1月12日には14ドルを突破。小麦も同4ドルから6ドル台後半、トウモロコシは同3ドルから5ドル台半ばにまで急騰した。
しかし、需給は逼迫(ひっぱく)していない。米農務省が2月9日に発表した2020/21年度(20年後半~21年前半)の世界の穀物生産量は27億トンを超え、5年連続史上最高を更新し、過去最高の豊作となる見通しだ。
十分な供給にもかかわらず穀物価格が高騰しているのはなぜか。コロナ禍終息後の「穀物需要急拡大」を見据えた先物買いの急増もあるが、最大の要因は「中国の爆買い」だ。
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週刊エコノミスト
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