東京市場 ストラテジストが読む 設備投資の回復が株価押し上げ=秋野充成
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米10年国債利回りで1・6%を超える金利の上昇が株式市場の値上がりを阻むと思われたが、米国株式市場は依然として堅調で、ダウ工業株30種平均株価は史上最高値を連日で更新する勢いだ。日経平均株価も一時、3万円の大台レベルで推移した。強気相場継続は、想定を超えた企業業績の回復に起因していると思われる。
2020年10〜12月期に見られた顕著な業績回復は特に製造業において当面は続くと考えられる。その背景には、当然ながらコロナ禍からの脱却というシナリオがある。世界的にロックダウン(都市封鎖)が拡大し、サプライチェーン(供給網)の混乱が深刻化した20年4〜6月期に失われた需要が繰り越された形で表れていると考えられる。
特に、計画したものの実行できなかった設備投資が、経済の一定レベルの正常化に伴い顕在化してきている。サプライチェーンの混乱により世界的に生産水準が大きく落ち込んで売上高が減少する中で、各企業は低い在庫水準の維持を強いられていたが、経済のさらなる正常化に向けて、一定の在庫水準の引き上げを狙った生産活動が続くことになるだろう。
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週刊エコノミスト
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