株式の配当金で十分カバー 税金面も考慮して賢く運用=深野康彦
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<インフレに備える 【資産防衛編】>
穀物や資源の国際価格が上昇する中、日本では物価上昇と収入の減少が家計を襲う不安が台頭している。
足元の物価上昇率はマイナスでも、子細に見ると、実はさまざまなものが値上げされている。その最たるものがガソリン価格だ。4月からは消費税額を含めた価格を示す「総額表示方式」に変更されるため、便乗値上げを行う企業も現れるだろう。たちが悪いのは、「ステルス値上げ」を実施する企業が急増していることだ。ステルス値上げとは、価格は変えずに量を減少させる実質値上げである。
一方で、収入は減少している。残業時間は新型コロナウイルス禍の前を下回る。2021年度の春闘は、平均ではベースアップの前年割れが予想される。また、リタイア世代は公的年金の支給額引き下げも直撃する。年金支給額は21年度、4年ぶりに前年度比0・1%引き下げられることが決まった。購買力の低下を何かで補う必要があるが、そこで勧めたいのが、お金に働いてもらう「資産運用」だ。
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週刊エコノミスト
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