不動産 衰えないレジデンスの価値 収益安定で資金流入進む=馬場高志
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新型コロナウイルス禍でさまざまな資産価格が大きく変化しているが、不動産の資産価値も転換点を迎えている。米調査会社リアル・キャピタル・アナリティクスによると、日本国内の不動産取引件数は、コロナ禍の2020年第3四半期(7〜9月)に前年同期比の約6割まで落ち込んだものの、第4四半期(10〜12月)には前年同期並みまで急回復。タイプ別ではレジデンス(居住用物件)の比率が上昇している。
背景として、海外投資家による対日不動産投資(取得総額)が20年は約1・2兆円で、前年比51%増の高い伸びを示していることがある。総額は英、米に次ぐ世界第3位で、伸び率は先進国中最大。金融緩和に伴う良好な資金調達の環境下、国債利回りの低下などの運用難を受け、世界の機関投資家の多くが、代替的な投資対象として相対的に利回り水準の高い不動産の資産配分を高めている。
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週刊エコノミスト
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