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保育士賃金の「見える化」で保育園の“ピンハネ”経営浮き彫りに=小林美希

「子どもたちの最善」を考える必要がある(本文とは関係ありません)
「子どもたちの最善」を考える必要がある(本文とは関係ありません)

「私の年収は約360万円。人手不足で『やりがい搾取』の状態です。本来もらえるはずの年収との差が200万円近くあるなんて、想像もしていませんでした」

 東京23区内の認可保育園で働く保育士の優子さん(仮名、38歳)が驚いた。それというのも、国が予算づけている保育士の賃金と実際の賃金との差額が分かるようになったからだ。

 認可保育園には税を主な財源とした公費が運営費として入るため、国は保育士などの職員1人当たりの賃金額(賞与や諸手当を含む、処遇改善費や法定福利費は含まない)を全国平均値で通知してきた。その通知が初めて改定され、2021年度からは八つに分かれた地域区分ごとの賃金額が示されることになったのだ。最も高いのは特別区(東京23区)の約442万円。次いで、横浜市や大阪市などの地域の約427万円となっている(表…

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