過徴収分の返還は? 地方税法の時効は5年でも自治体によっては「20年」=堀川裕巳
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固定資産税を誤って多く課税されることは珍しくないが、地方税法上は5年分しか返還されないことになっている。しかし、過去の判例なども受け、市町村(東京23区は東京都)によっては、独自の返還要綱を定めたうえで10年や20年までさかのぼって返還するところも増えている。地方税法上の時効が短いからとあきらめず、まずは自治体の対応を確かめたい。
固定資産税は所得税や相続税のように納税者が税額を申告する「申告納税」方式ではなく、市町村(東京23区は東京都)が税額を決定する「賦課課税」方式である。そのため、課税に誤りがあっても、納税者自身が気づかない限り、長期にわたって見過ごされやすい。しかし、地方税法では市町村への返還請求の時効を、「請求をすることができる日から5年」と定めている。固定資産税の場合は納付日から5年と解釈されている。
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週刊エコノミスト
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