マーケット・金融 FOCUS
ビットコイン 今後1万ドルに下落の可能性も 投機的な金融商品性を強める=志波和幸
有料記事
暗号資産(仮想通貨)は、足元で非常に不安定な値動きをしている。調査会社コインマーケットキャップのデータによると、暗号資産1万種類の時価総額は5月半ばに2・5兆ドル(約280兆円)に達した後、2週間余りで半減した。時価総額首位のビットコインは、4月14日に前年比約7倍の6万4900ドル(約710万円)の値を付け後に急落し、6月8日時点で3万4000ドル前後 で取引されている(図)。
このジェットコースターのような値動きを前半(上昇時)と後半(下落時)に分けてみると、前半の要因として新型コロナウイルス感染拡大に対する世界各国の積極的な財政・金融政策の副次的効果が挙げられよう。各国政府は感染対策費用に加え、景気の落ち込み回避目的の補助金や減税などの財政支出を実施。IMF(国際通貨基金)によると、その総額は昨年末時点で13・9兆ドル(約1500兆円)に達した。
残り1894文字(全文2276文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める