東京市場 ストラテジストが読む 下限2万7000円、株価上昇へ=三井郁男
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米国経済のコロナ禍からの脱出と短期的な過熱によるインフレ警戒から米国市場が調整し、その影響を受け国内の市場は5月中旬まで調整が大きくなった。足元の経済は、コロナ感染の収束が遅れ緊急事態宣言の延長などが消費や生産の下押し圧力になっている。4月の鉱工業生産指数は半導体不足の影響もあり2・5%増で市場予測(4・1%増=ロイター)を下回り5月の予想は1・7%減と停滞気味だ。4月の小売り販売も季節調整済みで4・5%減で、5月も営業自粛の影響から厳しそうだ。
経済協力開発機構(OECD)は2021年の世界の実質経済成長率を3月時点予想から0・2ポイント上方修正し5・8%になるとの予測を発表した。米国の21年の成長率予測は0・4ポイント上方修正の6・9%、中国は0・7ポイント上方修正し8・5%の高成長を見込む。一方、日本の予測は0・1ポイント下方修正の2・6%にとどまりOECD内でも低成長だ。輸出主導の成長が続くが、ワクチン接種の遅れや潜在成長率の低さ…
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週刊エコノミスト
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