上場地銀時価総額500億円未満は過半=高田創
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預貸ビジネスは限界 企業利払い「30年で6分の1」 地銀の過半は時価500億円未満=高田創
地域銀行(地方銀行・第二地方銀行)を取り巻く環境は、地域経済の衰退や、企業の資金余剰に超低金利状況も加わり、戦後の銀行預貸モデルが成り立たなくなる構造不況状況だ。
多くの人が銀行に対して抱くイメージは、「もうけ過ぎで産業を支配する」との強者の立場だろう。戦後長らく銀行は預金という調達機能を保有する特別の立場を持った規制産業として成功してきた。しかし実態は異なる。
財務省が公表する法人企業統計によると、企業収益を示す当期利益は2018年度で62兆円と史上最高水準を更新した。一方、企業が金融機関に支払う利払いは、1990年前後のバブルピーク時は約39兆円であったが、18年度は6.6兆円と約30年で6分の1近い水準に低下した。
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週刊エコノミスト
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