邦銀の弱点 非金利収入で米銀に遠く及ばず システム経費の低さは致命的=大槻奈那
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上場銀行全体(メガバンク、地方銀行)における2021年3月期の当期利益は、3.1兆円(前期比1.2%減)で着地した。
当初は新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念されたが、リーマン・ショック後のような赤字転落どころか、前々期のふくおかフィナンシャルグループの巨額の負ののれんという特殊要因を調整すれば増益と、結果は上々であった。
しかし、米国の銀行と比べると色あせてしまう。邦銀と同じ20年4月から21年3月に合わせた商業銀行(貯蓄金融機関を含む)の当期利益は前年同期比6.5%増の22.4兆円(米連邦預金保険公社「FDIC」調べ)だった。コロナからの回復軌道に乗った1~3月は特によかった。
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週刊エコノミスト
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