3メガバンクが迫られる構造改革、低金利や非金融ビジネスで競争激化=丹羽孝一
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メガバンク 海外・手数料ビジネスが貢献 懸念は低金利と不良債権先送り=丹羽孝一
三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの国内3メガバンクは業績が堅調だ。
2020年度の3社合計の純利益は、前年比4・8%増と2期ぶりにプラス転換した。21年度(会社計画ベース)は前年比11・3%増と、利益水準は17年度をやや下回る水準まで回復すると予想されており、各社の中期経営計画に基づくと、22年度以降も拡大が続く見通しである。
その内容も改善しており、定量面では、プラス要因である国内預貸収支の減少幅の改善、非金利収益の拡大、経費コントロール進展、高水準のキャピタルゲイン(トレーディング収益と政策保有株式の売却益)が評価される。与信コストでは保有債権への予防的引き当てを実施し、将来リスクへの財務的対応も実施した。定性面では、政府・金融界一体となってコロナ関連資金繰り支援を迅速かつ積極的に実施、非対面チャンネルの利用促進、…
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週刊エコノミスト
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