マーケット・金融

3メガバンクが迫られる構造改革、低金利や非金融ビジネスで競争激化=丹羽孝一

メガ3行は足元の堅調さを維持できるか (Bloomberg)
メガ3行は足元の堅調さを維持できるか (Bloomberg)

メガバンク 海外・手数料ビジネスが貢献 懸念は低金利と不良債権先送り=丹羽孝一

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの国内3メガバンクは業績が堅調だ。

 2020年度の3社合計の純利益は、前年比4・8%増と2期ぶりにプラス転換した。21年度(会社計画ベース)は前年比11・3%増と、利益水準は17年度をやや下回る水準まで回復すると予想されており、各社の中期経営計画に基づくと、22年度以降も拡大が続く見通しである。

 その内容も改善しており、定量面では、プラス要因である国内預貸収支の減少幅の改善、非金利収益の拡大、経費コントロール進展、高水準のキャピタルゲイン(トレーディング収益と政策保有株式の売却益)が評価される。与信コストでは保有債権への予防的引き当てを実施し、将来リスクへの財務的対応も実施した。定性面では、政府・金融界一体となってコロナ関連資金繰り支援を迅速かつ積極的に実施、非対面チャンネルの利用促進、…

残り1651文字(全文2091文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事