東京市場 ストラテジストが読む 適温相場招く米中経済運営の落差=秋野充成
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世界的に各種の経済指標の発表値と事前の市場予想との乖離の度合いを指数化した「景気サプライズ指数」は停滞基調となっている。特に中国はマイナス幅を大きく拡大中で、景気失速懸念が出ても不思議ではない。米国においても供給網や労働市場の制約から、景況感の頭打ちが現実味を帯びる。
そのような状況の中で米国株の堅調さが際立っている。ニューヨーク・ダウ平均株価(NYダウ)、米国を代表する企業で構成するS&P500指数、ハイテク株中心のナスダック総合指数の主要指数が最高値更新を継続中だ。テーパリング(量的緩和の縮小)から利上げの開始に至る金融政策の変更時期がちらつき始めても、景況感の力強い回復がイメージできず、10年債利回りは低下基調を続け7月8日には1・25%まで低下。米国にとって…
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週刊エコノミスト
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