金利は秋にかけ0・15%近傍に上昇=海老原慎司
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長期金利 秋には0.15%近傍へ=海老原慎司
今後の数カ月を展望すると、国内債券市場では財政拡張リスクに対する警戒が続くだろう。衆議院解散・選挙を控え、政府・与党は大型の財政出動を打ち出すと思われる。これらに対して市場は身構えており、イールドカーブ(債券利回りと償還期間の相関曲線)は、右肩上がりの傾きが急な曲線になっている。
補正予算の編成では、昨年度予算の繰り越しや税収の上振れに伴う剰余金などの活用を通じて、財政当局が国債の増発抑制に動くと見込まれる。しかし、こうした財源が将来の国債発行抑制に使われず、目先の経済対策に使われれば、市場は将来の国債の市中消化への懸念を強めるかもしれない。そもそも、経済が正常化に向かう中での積極的な財政拡張は、イールドカーブの傾きを急にする効果がある。こうした不確実性を背景に、投資家は…
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週刊エコノミスト
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