マーケット・金融

いつの間にか借金まみれ…「リボ払い」は返済のシミュレーションが必須=編集部

お金のトラブル リボ払いの仕組みは複雑怪奇 返済のシミュレーションが必須=編集部/監修・八木陽子

 日々のニュースやインターネットでは、実にさまざまなお金のトラブルを目にする機会が多い。その中でもよくあるのが、「リボルビング払い(リボ払い)」を利用し、いつの間にか返済額が支払い能力を超えるほどに大きくなっているというものだ。

 リボ払いは、クレジットカードの返済方法の一つで、返済額に対して、月々一定の金額を支払っていく。たとえば返済額を2万円に設定すると、10万円の買い物でも20万円の買い物でも、基本的には月々の返済額は2万円で済む。どんなに大きな買い物をしても毎月一定の金額を返済すればよい。

 また、2022年4月1日に施行される成年年齢の引き下げにより、クレジットカードは原則、高校卒業時から親の同意なく作ることができるようになる。そのため、今後は若者の間でも同様のトラブルが増えることが予測される。(表の拡大はこちら)

返済に数年かかることも

 リボ払いは基本的に年率15%の利息がかかり、返済の方法はいくつかの種類に分かれる。主流となっているのは、「元金定額」「元利定額」「残高スライド」の三つだ。

 元金定額は、設定した返済額に利息をプラスした金額を月々返済していく。元利定額は設定した返済額のみの支払いとなり、月々の実質返済額は設定した返済額から毎月の利息を引いた金額となる。

 そして残高スライドは、返済残高が20万円以上なら返済額が2万円、20万円以下なら1万円と、返済残高によって月々の返済額が決まるという方式だ。返済残高によって返済額が減額され、月々の負担は減っていくが、そのぶん返済期間が延びるというデメリットもある。

 では、利息や返済期間がどれだけかかるのか。一例となるシミュレーションを行ってみた。元利定額方式のリボ払いで30万円の買い物をし、月々の返済額を2万円に設定、またリボ…

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週刊エコノミスト

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