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週刊エコノミスト Online 特集

商社2021 財務&注目事業 丸紅 農業 農業資材・穀物の相乗効果

過去最大赤字一転、最高益水準に

 2021年3月期連結最終(当期)利益は、2253億円。19年3月期の過去最高益(2308億円)に迫る勢いだった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅損失を計上し、過去最大の1974億円の最終赤字に陥った20年3月期から黒字転換した。

 穀物価格上昇を追い風とした子会社「ガビロン」の黒字転換や、銅価格上昇によるチリ銅事業の好調さが目を引く。コツコツと構築してきた事業も収益を伸ばした。17年に買収した米牛肉生産販売「クリークストーン」事業は、コロナ下の米国で牛肉価格が上昇したことも増益要因だったが、販路を従来の飲食店向け中心から、ウォルマートなど小売店向けにも広げたことも奏功した。

 20年3月に航空機リース「エアキャッスル」の株式を約1200億円で追加取得して、持ち分を75%に引き上げたが、直後にコロナ感染が拡大した。21年3月期は総額56億円の関連減損を計上した。航空需要の回復に命運がかかる。

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