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商社2021 財務&注目事業 豊田通商 アフリカ20億人のモビリティー事業に照準=金山隆一

 2050年には現在12億人の人口が20億人に拡大するアフリカ。豊田通商は最後の市場といわれるアフリカを対象にモビリティー関連のスタートアップ事業への投資を進めている。投資規模は50億円に過ぎないが、将来、兆円単位のビジネスに成長する可能性もある。

 19年9月、豊田通商は同社子会社でアフリカに強い仏商社CFAO(セファオ)と共同でアフリカ全54カ国のモビリティー関連スタートアップに投融資するファンド「モビリティー54」を設立した(表)。インフラが未整備のアフリカでは、デジタル技術の活用で、一足飛びで中進国に成長する可能性がある。自動車にとどまらず、輸送・物流、保険や決済の提供をワンストップで提供できるチャンスもある。

 4件の投資を決めたケニアでは東アフリカで物流のデジタルプラットフォームサービスを展開する企業に出資。消費財メーカーやeコマース業者と、バイクやトラックを持つ個人配送業者をシステムでつなぎ、配送ルートや価格交渉の簡素化や物流の透明性と安全性向上を目指す。

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