週刊エコノミスト Online 商社2021
商社2021 財務&注目事業 双日 EVと再エネの合体で「走るインフラ」を展開=金山隆一
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「EV(電気自動車)を走る蓄電池と考え、当社が展開している再生可能エネルギー事業や国内で300棟を手掛けているマンション管理とどう結びつけるか、という発想から始まった」――。
佐川急便に7000台の中国製小型商用EVバンを供給することで注目を集めているファブレス(工場を持たない)EVベンチャー、ASF(東京・港区)への資本提携を決めた双日インフラ・ヘルスケア本部の船本幸裕部長は狙いをこう語る。
双日は北海道、東北、関東、中部、九州の12カ所で30万キロワット近い太陽光発電事業を手掛けているが、送電線につなぐ出力に制限がかかる場合がある。そこで余った電気をEVに蓄電することで、出力制御量や制御時間を低減する。さらに台風などの影響で停電した際、「EVが現場に駆け付けることで、携帯電話の充電や照明などの電力を供給することが可能になる」と考えた。
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