中古マンション購入のチェックポイントはココだ! 日下部理恵
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ここをチェック! 「築年数」より「状態」で判断 中古の賢い見分け方 日下部理絵
住宅業界では近年、「マンションは管理を買え」といわれる。市場に多数ある中古マンションの中から、賢い選択をするためには、価格や築年数、駅からの距離といった目に見えるものだけでなく、マンションの歴史ともいえる管理状況を把握することが、より大切になっている。
管理状況を客観的に表す指標としては、来年4月にスタートする改正マンション管理適正化法により新たに設けられる国の認定基準「マンション管理計画認定制度」とマンション管理業協会が創設する「マンション管理適正評価制度」が参考となろう。すでに日本マンション管理士会連合会では、「マンション管理適正化診断サービス」を行っている。これらの客観的なランク評価は、今後の中古マンション選びにおいて、一つの指標になるものと思われる。
大規模修繕と駐車場
来年から始まる国の制度のほか、中古マンション購入の際に注意すべきポイントを、掲載した表の中から抜粋して紹介したい。
■大規模修繕の実施や修繕積立金の確認
大規模修繕はおおよそ12年周期で実施される。特に2010年代に建築されたマンションは、中古でも新築と変わらない仕様の物件も多く、実際、築10年前後の中古マンションは人気でよく売れている。だが、注意したいのは、修繕積立金会計の残高だ。築10年前後の物件を購入した場合、大規模修繕の時期が近くなるため、一時金を管理組合に支払わなければならない可能性がある。大規模修繕の実施の有無や予定、修繕積立金の無理な値上げや一時金の徴収が予定されていないかなどを、しっかりと確認しておく必要がある。
■駐車場の状況の確認
「分譲車庫権利付きマンション」の場合は、駐車場使用料を払う必要がない。クルマを持っていなくても、駐車場関係のルールや状況の確認を怠ってはいけない。多くの管理組合は、駐車場使用料を、…
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週刊エコノミスト
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