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滋賀県の〝廃虚マンション” 公費解体の難しすぎる後始末=編集部

外壁がはがれ落ちるなど危険な状態となっていた滋賀県野洲市のマンション(2019年2月)
外壁がはがれ落ちるなど危険な状態となっていた滋賀県野洲市のマンション(2019年2月)

“廃虚”マンション 滋賀県野洲市が公費解体も7割の7900万円未回収=編集部

 キラキラと湖面が光る琵琶湖に注ぐ野洲川に近い一角。“廃虚マンション”として知られていた滋賀県野洲市の区分所有マンション「美和コーポB棟」は、現在は解体されて更地になっている。市が空き家対策特別措置法に基づき行政代執行として昨年7月18日に解体を終了したが、解体費用の総額は約1億1800万円。このうち、現在までに所有者から回収できたのは計約3900万円にすぎない。

 美和コーポは1972年に建設された鉄骨3階建て(9戸)の分譲マンション。当初から管理組合は機能せず、10年ほど前から住人は不在に。ほとんど建物の維持・管理がされないまま、外壁が崩れ落ちて室内の家具も飛散する状態となっていた。現在の所有者は個人8人と法人1社で、解体費用の負担は1所有者当たり約1300万円となるが、納付したのは個人3人のみ、残る約7900万円の回収は滞っている。

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