東京市場 ストラテジストが読む コロナ収束と自民議席回復で株高=三宅一弘
有料記事
年末にかけて四つの注目材料の行方が株式市場を左右しそうだ。
まず第一は米金融政策。量的緩和の段階的縮小(テーパリング)の決定は11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の可能性が高く、市場想定線とほぼ一致する。利上げに関して9月のFOMCでは2024年末にかけて大幅引き上げ見通しが示された。米10年国債利回りには上昇要因となりそうだが、一方で景気拡大ペースの鈍化やカネ余り継続が予想される。米長期金利は横ばい圏が中心シナリオだ。
第二は経営破綻がささやかれる中国恒大集団の帰趨(きすう)である。同社の総資産は6月末時点で約40兆円、負債が約34兆円の中国最大級の不動産会社だ。債務急増をテコに業容拡大を図ってきたが、中国政府の不動産業界に対する貸し出し規制強化などで収益が悪化し、自転車操業状態にある。経営破綻の場合、中国経済に悪影響が懸念され、最終的に政府管理下で秩序だった処理が進められよう。資産・負債がほぼ中国内のため他国…
残り451文字(全文866文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める