TSMCが日本に新工場 政府の巨額支援に疑問も
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半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が日本に新工場を建設する方針を10月14日に表明した。2022年に着工し24年稼働を目指すという。総投資額は1兆円規模で、その半分程度を日本政府が支援する方向で調整が進んでいる。ただ、世界屈指の高収益企業であるTSMCになぜ、政府の財政支出が必要なのか、根拠に乏しいとの指摘も聞かれる。
新工場は熊本県が有力で、同県に半導体工場を持つソニーグループ、自動車部品大手のデンソーが協力することが検討されているという。ただ、事情に詳しい業界筋は、「肝心のピースが欠けている。ルネサスエレクトロニクスだ」と強調する。車載用半導体世界大手のルネサスは生産設備への投資はできるだけ軽くする方針で、計画に加わるかどうかは不透明だ。
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週刊エコノミスト
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