インフレが2022年のカギ。原油価格の上昇で化学業界は明暗分かれる
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2022年はインフレが株式市場にとっても重要なテーマとなるだろう。特に原油価格の上昇は、化学業界を直撃する。
化学品の主原料であるナフサは、原油から精製され、原油価格の上昇に連動して価格が上がる。原料に近い製品を扱う総合化学や塗料業界には短期的にネガティブな影響が懸念される。逆に川下に近い電子材料業界は、強い半導体需要や、原材料費以外のコスト削減などが貢献し、総合化学と比べて影響が軽微に留まり、好調が続くと見る。
21年は新型コロナの収束に伴う経済活動の再開で、化学品の需要が回復し、加えて、供給面では北米の寒波やハリケーン、中国での環境規制の強化などが重なった結果、化学品市況は高水準で推移した。
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週刊エコノミスト
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