証券会社が顧客のマイナンバー取得可能に 税務当局には「大きな武器」=李顕史
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マイナンバー 証券会社が強制取得可能に 税務当局には「大きな武器」=李顕史
顧客が証券会社にマイナンバーを提出していなくても、証券会社は任意で顧客のマイナンバーを取得できる制度をご存じだろうか。2020年4月に国税通則法などが施行され、証券会社は22年以降、証券保管振替機構(ほふり)を通じてマイナンバーを取得できるようになる。
証券会社は支払調書といって、顧客が株式を売却した時や配当金を支払った時などに誰にいくら支払ったかを記載して税務署に提出する義務があり、このとき支払調書にマイナンバーを記載する必要がある。
新規の証券口座の開設に当たっては16年1月からマイナンバーの提供が所得税法などにより義務化されている。証券会社は、15年12月31日以前に証券口座を開設し、マイナンバーを提供していない顧客に対してもマイナンバーの提出を要請していたが、積極的に応じる顧客は少なく、証券会社のマイナンバー取得率は18年6月末現在で4割にとどまっていた(金融庁調べ)。このような顧客からの協力を得ることが難しい状況などを踏まえ、証券会社が法的にマイナンバーを取得できる仕組みが整えられた。
申告漏れの発見簡単に
証券会社が支払調書をマイナンバー付きで提出するための仕組みが整えられたことで、税務当局はマイナ…
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週刊エコノミスト
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