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ビッグ4トップにインタビュー② 会計監査、顧客対応、組織内マネジメントの三拍子そろわなくても幹部登用=あずさ監査法人 森 俊哉理事長
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会計士 4大監査法人トップインタビュー あずさ監査法人 森俊哉 一芸でも幹部に登用
日本を代表する監査法人トップに働き方改革や成長戦略を聞いた。
(聞き手=横山渉・ジャーナリスト/編集部)
── 近年、非財務情報開示の重要性が増している。監査法人、あるいはKPMGジャパンとしての取り組みは。
■非財務情報関連では、グループ内の「KPMGあずさサステナビリティ」が先行している。当グループの調べでは日経225採用銘柄のうち2020年は138社が任意の第三者保証を受けているが、同社はそのうち約3割に当たる約40社に保証を付与し、業界トップレベルの実績がある。
非財務情報にはリポーティング(開示)と、「開示情報が適切か」を保証するアシュアランス(保証)があり、今後、会計士がそれらの業務の多くを担うことになるだろう。将来を見据えると、監査法人としての人材を育てていく必要があり、当監査法人は昨年7月に「サステナブルバリュー本部」を作った。
── 人手不足が恒常化している。
■昨年7月に理事長に就いてから、人事戦略を大きく変えた。従来は、会計監査、クライアントハンドリング(調整や交渉力)、組織内マネジメントの三つともできる人を昇進させる傾向が強かった。しかし、三拍子そろっていなくても、どれか一つに秀でていれば、組織にとって十分に大きな戦力になるので、重用していく。会計監査の中でも、ESG(環境・社会・ガバ…
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週刊エコノミスト
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