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週刊エコノミスト Online 超円安サバイバル

《超円安サバイバル》米国株は上値重く のしかかるインフレ圧力=新井洋子

 <株価はどうなる? 相場のプロが大予測>

 米国経済は金融引き締めとウクライナ侵攻などの不安材料があるものの、株価は年末にかけ緩やかに上向く可能性がある。企業業績の見通しに底堅さがあるためだ。(超円安サバイバル 特集はこちら)

 コロナ危機後、世界の株式市場は財政政策の下支えと各国中銀の金融緩和を追い風に堅調に推移してきたが、今年に入ると急激な変化に直面している。金融引き締めや供給ショックなどによる主要国経済のインフレ高進により、株式市場のトレンドは変化した。さらに、中国での都市封鎖の延長による景気悪化懸念、ロシアとウクライナの戦争によって引き起こされた新たな地政学的リスクも加わり、世界経済はより不確実性を増している。

 米長期金利(10年債利回り)は年初の1・7%台から3%まで上昇し、米主要大型株で構成されるS&P500種株価指数は21年の高値から13%下落、ナスダック総合株価指数は21%の大幅下落となった。このような環境下で、景気後退への懸念も高まっている。

 背景にあるのは、根強いインフレ高進への懸念である。主な原因としては「ウィズコロナ」社会が進み、各国の経済活動が再開し需要が回復する一方、人手不足やロシアからのエネルギー供給の不安定化が挙げられるだろう。また米国では連邦準備制度理事会(FRB)によるインフレ抑制が難航し、最終的に大幅な金利上昇となることへの懸念も根強い。

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