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経済・企業 国産ジェット

【全文掲載】スペースジェット撤退で泉沢清次・三菱重工業社長が記者会見で話したこと/2(Online編集部)

 三菱航空機が開発を続けていた日本初の国産ジェット旅客機「スペースジェット」(旧MRJ)。親会社三菱重工業の泉沢清次社長は2月7日、開発からの撤退を表明した。エコノミストOnlineでは、同日の記者会見の全文をお届けする。前回の泉沢社長の冒頭発言に続き、第2回は記者との質疑応答の前半部分を掲載する。

>>第1回はこちら

最後は社長の私が決断

── スペースジェットの開発費はどれくらいかかったのか。補助金が500億円入ったと思うが、いわゆる公的資金はどれくらい入ったのか。機体ができなかったことで航空会社に対して申し訳ないというような発言がなかったように思うが。

泉沢 航空会社は、スペースジェットに期待を持って購入の意思表示をいただき、特にローンチカスタマーのANAには大変なご協力をいただいた。機体を導入できなかったことについては大変申し訳なかった。開発費の詳細は控える。国からの補助金はご質問にあったレベル感ですが、開発で培った技術は生きていると思う。完成機体が事業化につながらなかったことは忸怩(じくじ)たる思いがある。

── 開発中止の決断をしたのは誰でしょうか。決算の影響はあるか。

泉沢 三菱航空機の関係者に話をし、会社の事業計画も踏まえて決断をした。取締役会での討議も行ったが、最終判断はCEOの私です。決算の関係についてはCFOの小沢が説明します。

小沢寿人 立ち止まりをした2020年度の末までに、それまでにかかっている費用はほとんど損失として処理しているので、今回の開発中止決定に伴って新たに発生する損失はほとんどない。

── 決断はなぜこのタイミングだったのか。

泉沢 2020年10月に立ち止まってから、マーケットの状況の精査、他に手がないかということも検討した。しかし、マーケットの回復が見通せなかった。もう一つ、継続性、持続可能性を見いだすには、それ相応の期間と投資規模が必要であるとい…

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