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投資・運用 広島サミットで考える

脱炭素・GXで高成長が期待できる日本株40選 戸松信博

デンマークのコペンハーゲン沖にある洋上風力発電所。世界的に洋上風力は拡大している Bloomberg
デンマークのコペンハーゲン沖にある洋上風力発電所。世界的に洋上風力は拡大している Bloomberg

 官民で巨額投資を進める方針が示され、投資家からの注目も高い脱炭素・GX(グリーントランスフォーメーション)。追い風を受けそうな40社を業界ごとにまとめた。(表の拡大はこちら)

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 まずは再生可能エネルギーから選んでいきたい。2021年10月に閣議決定された日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示す「第6次エネルギー基本計画(エネ基)」は、再エネの主力として太陽光発電(表に6社)の更なる導入を進めるとしている。再生の難しい荒廃農地に再エネ設備を設置するほか、「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」(2社)のような省エネ対策のなされた住宅・建築物について、支援などを通じてさらなる普及拡大を目指すという。

 風力発電(5社)は、19年の導入実績で陸上風力が4.2ギガワット、洋上風力がわずかだったのに対し、30年度の導入見込み量として陸上風力17.9ギガワット、洋上風力5.7ギガワットを目指すとしている。地熱発電(2社)についても推進する方針だ。日本は世界第3位の豊富な地熱資源量を持っており、地熱発電の長期成長のポテンシャルは大きいだろう。

 これらから考えると太陽光発電、風力発電を運営する企業はもちろん、発電に必要な部品メーカーなども大きな恩恵を被ることになるだろう。省エネ(3社)を含めたコンサルティングを行っている企業やバイオマス発電(3社)を行っている企業にも注目だ。

 再エネ以外では、水素・アンモニア(6社)といった新しいエネルギー源を開発している企業も要注目だろう。水素とアンモニアはカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に必要不可欠なエネルギー源と考えられており、エネ基でも30年の電源構成にはじめて位置づけられた。現時点では既存燃料よりも割高であるものの、日本は水素・アンモニア発電分野や海上輸送技術などの分野で世界をリード…

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週刊エコノミスト

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