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憲法13条の解釈改憲とマイナンバー 片山杜秀

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

片山杜秀の闘論席

 健康保険証に運転免許証、パスポートに住民票。ある個人がどこの誰かを証明する公的手段はいろいろ用意されている。役所は原則として縦割りだから、放っておいたら個々の証明手段をひも付ける仕組みはできにくい。しかも、一般に文明国では、役所の規模も、個々人を証明する手段も、増えていく傾向にある。

 なぜなら、文明が進めば進むほど、人間の権利意識は拡張し、公共に要求されるサービスの種類も質も量も、右肩上がりになりがちだからである。それに伴い必要経費もかさむ。ついには国家財政の破綻を恐れねばならなくなる。

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