モバゲー中国勢が世界トップ100に39社 日本市場を狙い撃ち 高口康太
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中国のモバイルゲームの世界市場における勝ち方は型破りだ。
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中国のモバイルゲームの存在感が全世界で高まっている。調査会社センサータワーによると、2023年6月の売り上げ上位企業トップ100のうち39社が中国企業で、合計18.9億ドル(約2600億円)を売り上げたという。日本や韓国といったゲーム大国を追い抜き、快進撃を続ける中国モバイルゲーム産業、その強さはどこにあるのか。22年のパブリッシャー(発行企業)別売り上げランキング(表)を見ると、上位3社は中国企業で占められている。
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トップは中国を代表する大手IT企業テンセント。中国版LINEともいわれるメッセージアプリの「ウィーチャット」が有名だが、実は稼ぎ頭はゲームだ。メッセージアプリで集客しゲームで稼ぐ、このモデルで成長を続けてきた。
2位はネットイース。ポータルサイトを出自とする老舗だが、今やゲーム主体の企業へと移り変わった。そして3位がmiHoYo(ミホヨ)。11年創業のまだ若い企業だが、20年リリースのゲーム「原神」が世界的大ヒットとなり、一気にこの座にまで駆け上がった。
なぜ、中国のモバイルゲームはこんなにも強いのか。
背景には中国モバイルインターネット全体の発展がある。リープフロッグ(カエル跳び)という言葉がある。先進国が歩んできた発展段階を一気に跳び越えて、新興国で新たな技術が普及することを指す。中国では固定電話が普及しきる前に携帯電話が広まり、PCインターネットが成熟する前にスマートフォンを使ったモバイルインターネットの発展が始まった。すべてのリソースがモバイルインターネットに注ぎ込まれた結果、そのモバイルインターネットは他国を引き離す発展を見せた。
事前登録で1000万人
ゲームも例外ではない。家庭用ゲーム機が発展しなかった代わりに、ハイクオリティーなモバイルゲームが次々と生み出された。日本のゲームやアプリと比べると、おしなべてよくできている。スムーズな動作、リッチなゲーム体験には思わず舌を巻くことが多い。
当初はそうしたゲームも海外でヒットするケースは少なかった。テンセントとネットイース、2強と呼ばれる大手企業が主軸を巨大な中国市場に置いていたためだ。しかし、新興企業は果敢に海外展開に挑んだ。その最大の成功例がミホヨだ。モバイルゲームの売り上げナンバーワンタイトルはテンセントの「Honor of Kings」(邦題は「アリーナ・オブ・ヴァラー」)だが、中国以外の全世界売り上げではミホヨの「原神」が22年トップとなった。
同社の手法は型破りだ。大手企業は多数のゲームを運営しポートフォリオを組んで経営を安定させるのに対し、ミホヨはごく少数のゲームにリソースを集中させている。ばくちにも思えるが、開発途中での社内評価や外部評価を繰り返すことによって…
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週刊エコノミスト
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