12万円で買える三菱UFJFG 金融正常化が追い風になる注目10銘柄はこれだ! 天海源一郎
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日銀の異次元緩和の「出口」模索は、2024年の株式市場の大きなテーマとなりそうだ。
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消費者物価指数(生鮮食品を除く)の前年比上昇率は3年連続で2%を超える──。2022年度実績に加え、日銀は10月31日に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で23~24年度も2%超えを見通した。実現すれば、日銀の物価目標を達成することになる。
市場参加者は日銀がそう遠くない時期に金融緩和の出口に向けた動きに転じ、長期金利がさらに上昇すると想定している。賃上げも続きそうだ。連合は24年の春闘でベースアップ分3%以上、定期昇給分を含め5%以上の賃上げを求める方針を決めた。岸田文雄首相が決めた1人当たり計4万円の「定額減税」が24年6月から始まり、年央以降にその効果も出てくる。それらが株価を押し上げ、日経平均株価は1989年の過去最高値3万8915円に近づき、年末には3万6000円に達するだろう。
銀行株は幅広く上昇
株価に既に反映したとみられるのは銀行株だ。メガバンク3銘柄は1月4日から11月14日にかけて、33~39%値上がりした。同期間の日経平均株価の27%を大きく上回っている。
メガバンクのうち、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友FG、みずほFGのどれに投資すればいいのかと迷う個人投資家が少なくないようだ。3銘柄とも買ってもいいが、単元株(100株)ずつ買うと、11月中旬現在の株価だと計100万円を超える。一つに絞るなら、三菱UFJFGを推したい。同社は売買代金が他の2社を上回ることが常で、単元株を買うには12万円台と、他の2社より格段と安いからだ。
銀行株の時価総額上位は①三菱UFJFG16兆円台、②三井住友FG9兆円台、③みずほFG6兆円、④ゆうちょ銀行5兆円台──であり、ゆうちょ銀行がメガバンクに肉薄する規模なのが分かる。11月中旬現在の株価だと14万円程度で単元株を買える。
準大手・中堅銀行ではりそなホールディングス(HD)、地方銀行では千葉銀行とふくおかFGがいいだろう。3社の株価上昇率は1月4日から11月14日にかけて、9~17%にとどまっており、メガバンクと比べて大きく出遅れている。それでも千葉銀行は春から夏にかけ株価が大きく上昇した。ふくおかFGは傘下に福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行(長崎市)を擁する。
今年はネット銀行の住信SBIネット銀行が3月、楽天銀行が4月に上場した。上場してから11月14日の間、住信SBIネット銀行は41%、楽天銀行は29%とそれぞれ大きく値上がりした。楽天銀行の口…
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週刊エコノミスト
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