教養・歴史

かつて黒衣だった半導体が今や時代の主役 半世紀を超える興亡史 近藤伸二

『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』 クリス・ミラー著 千葉敏生訳 ダイヤモンド社、2970円

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 新型コロナウイルスの感染拡大で、世の中の実態がはっきりと見えてきた。明確になったのは、半導体がなければ立ち行かないという世界経済の脆弱(ぜいじゃく)さだ。先端品の製造が台湾と韓国に偏っているため、地政学リスクを引き起こしている安全保障面の現実も浮き彫りになった。

 これまで半導体は産業の黒衣役であり、専門家が実情を把握していればよかった。だが、今や、半導体についての知識を持たなければ、誰もがスムーズに社会生活すら送れない時代を迎えている。

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