ゲーム内通貨が「外」でも使えるブロックチェーンゲームに国内大手も参入へ 増田隆幸
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ゲームの中だけでしか使えなかった「お金」も、ブロックチェーン技術によって一変する。
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ブロックチェーンゲーム(BCG)が普及拡大期にある。暗号資産で使われるブロックチェーン技術を使ったゲームで、ゲーム内で使われるポイントやゲーム内通貨(トークン)をゲームの「外」へも持ち出せるのが大きな特徴だ。昨年には世界的な人気を誇る漫画『キャプテン翼』のBCGが国内のゲーム会社によってリリースされており、そのトークン「TSUGT」は国内外の複数の暗号資産取引所で売買できる。2024年は他の国内大手ゲーム会社も次々にBCGをリリースするとみられている。
BCGは誤解を恐れず言うなら「稼げるゲーム」だ。これまでもゲーム内でポイントや「通貨」を稼げるゲームはあったが、ゲームの外へは持ち出せなかった。BCGでは不正や改ざんが難しいブロックチェーン技術を用いることで、トークンだけでなくアイテムやキャラクターの価値をゲームの外でも使えるようになる。BCGにはコナミやスクウェア・エニックスなどが参入を発表している。
BCGをプレーするには「稼ぐ」ための準備が必要になる。ウォレット、つまり財布を作ることで、財布がなければ稼いだトークンをためておいたり、使ったりすることはできない。BCGに必要なウォレットの準備は現状、スマートフォンかパコソンで行い、人気のゲーム端末や携帯型ゲーム機は使えない(ただし、いずれ使えるようにはなるだろう)。
新たなビジネスも登場
実は、このウォレットの準備が少し面倒で、BCGの大きな課題として各社が知恵を絞っている。加えて、最初にプレーに必要なアイテムを購入するなど、「投資」が必要なこともBCGを始める際のハードルだ。ただし、最初はタダで、財布の準備も不要でプレーでき、もっと遊びたくなったら準備を進める「Free to Play(F2P)…
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週刊エコノミスト
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