《プラチナ》底値水準から反発か 吉田哲
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米ニューヨークプラチナ先物相場は、足元で1トロイオンス=900ドル近辺で推移している。この水準は象徴的な水準といえる。
2月13日公表の米消費者物価指数(CPI)が、予想を上回る強い内容だったことを受け、利下げ時期が遠のいたとの観測から、株安・ドル高が発生。株安は産業用需要の割合が高いプラチナに価格下落圧力をもたらし、ドル高はドル建て商品全般に割高感を醸成した。
こうして至ったプラチナ先物価格の900ドル近辺は、実は長期視点の底値水準でもある。2008年のリーマン・ショック直後や、プラチナの主要用途である自動車排ガス浄化装置向け需要が減少する思惑を世界に振りまいたフォルクスワーゲン問題(2015年)などの後に、プラチナ相場は長期視点の下落を強いられた。しかし、900ドル水準を大きく底割れしたことはほとんどない。
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週刊エコノミスト
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