国際・政治

グラフ ウクライナの現在 戦争の痛みと日常が交錯 小峯弘四郎

昨年までキーウ中心部では、前線で破壊したロシアの車両や戦車を展示、観光名所になっていた。現在では数台の車両のみが置かれている(小峯弘四郎)
昨年までキーウ中心部では、前線で破壊したロシアの車両や戦車を展示、観光名所になっていた。現在では数台の車両のみが置かれている(小峯弘四郎)

 ロシアの軍事侵攻から2年が経過したウクライナ。その日常には今、どんな光景が広がっているのか。今年2月中旬、首都キーウと、街の中心部が前線になっている南部の都市ヘルソンを訪れた。

 昨年からキーウの防空システムがある程度機能しており、中心部へのミサイル攻撃は少なくなった。キーウの住民は安心して生活をしているようにみえ、戦争をしている国とは思えない雰囲気も感じられる。

 しかし、市中心部のマイダン(独立広場)は、戦争の厳しい現実を突き付ける。広場脇の芝生には戦死者の数だけ国旗が飾られ、ほぼ埋め尽くされている。

 侵攻開始から間もない2022年5月に訪れた際には、その数はまばらだった。ゼレンスキー大統領は今年2月、ウクライナ兵の死者が3万1000人にのぼると明らかにした。

 南部ヘルソンでは昨年6月のカ…

残り273文字(全文623文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事