《東京市場》割安続いた内需銘柄も上昇の機運 三宅一弘
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日本株を取り巻くマクロ経済環境が好転している。世界経済は、AI(人工知能)ブームなどをけん引役に半導体・技術革新サイクルが拡大局面に入り、企業活動が活発化。インフレは40年ぶりの高騰が沈静化し、主要国の金融政策はスイスを先導に欧米が6月ごろから利下げに向かいそうだ。物価安定と低失業率の「適温経済」が鮮明になりそうだ。
国内では、今年の春闘(第2回集計)でベースアップ3.6%を含め、賃金改定率が5%超となるなど長期デフレからの脱却確度が高まってきた。加えて、米中対立下で西側の供給体制再構築とそのための政府補助金、円安などを背景に内外企業の国内投資が活発化している。訪日客の増加や省力化投資の積極化の動きも加わり、国内における産業・技術集積、生産性改善の動きが広がりつつある。経済の好循環が回り出した。
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週刊エコノミスト
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