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《ドル・円》財務省・日銀の介入が呼び込む投機筋 佐々木融

 財務省・日銀による円買い介入に警戒感が高まっている。神田真人財務官は3月27日、「円安の背景に投機的な動きがある」「あらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる」とけん制した。

 しかし、円を売る主体は国内の輸入企業などの実需筋であり、介入でトレンドを変えるのは無理だろう。実需筋は介入による円高を待っているのに、当局がなかなか実行しないのでしびれを切らして円を売っているというのが実情だろう。

 そもそも当局は投機筋に対抗する必要などない。投機筋は買ったら売り戻し、売ったら買い戻すから、中長期的なトレンドに影響を与えない。それに焦点をあてれば、余計に投機筋を集める結果となる。

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