《プラチナ》独VWの排ガスデータ不正問題から本格回復 吉田哲
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米ニューヨークプラチナ先物相場は、足元で1トロイオンス=920ドル近辺で推移している。2月初旬からおよそ1カ月間、900ドル割れが目立つ場面があったが、3月初旬以降、じわりと反発してきた。プラチナ投資を啓蒙(けいもう)する世界機関のワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)が3月6日に公表した四半期ごとの統計が相場反発の一因になった可能性がある。
2015年の独フォルクスワーゲン社による排ガスデータ問題を機に、プラチナの主用途である自動車排ガス浄化装置向け需要が急減するとされたが、WPICの統計で、23年の自動車排ガス装置向け需要がフォルクスワーゲン問題発覚時を超えたことが確定値で示された。コロナショック後の回復が続いており、24年の需要は23年を超える予測も出た。統計上では、プラチナはフォルクスワーゲン問題の呪縛から解放されたといえるだ…
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