マーケット・金融THE MARKET

《プラチナ》独VWの排ガスデータ不正問題から本格回復 吉田哲

 米ニューヨークプラチナ先物相場は、足元で1トロイオンス=920ドル近辺で推移している。2月初旬からおよそ1カ月間、900ドル割れが目立つ場面があったが、3月初旬以降、じわりと反発してきた。プラチナ投資を啓蒙(けいもう)する世界機関のワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)が3月6日に公表した四半期ごとの統計が相場反発の一因になった可能性がある。

 2015年の独フォルクスワーゲン社による排ガスデータ問題を機に、プラチナの主用途である自動車排ガス浄化装置向け需要が急減するとされたが、WPICの統計で、23年の自動車排ガス装置向け需要がフォルクスワーゲン問題発覚時を超えたことが確定値で示された。コロナショック後の回復が続いており、24年の需要は23年を超える予測も出た。統計上では、プラチナはフォルクスワーゲン問題の呪縛から解放されたといえるだ…

残り110文字(全文494文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

5月14日・21日合併号

ストップ!人口半減16 「自立持続可能」は全国65自治体 個性伸ばす「開成町」「忍野村」■荒木涼子/村田晋一郎19 地方の活路 カギは「多極集住」と高品質観光業 「よそ者・若者・ばか者」を生かせ■冨山和彦20 「人口減」のウソを斬る 地方消失の真因は若年女性の流出■天野馨南子25 労働力不足 203 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事