《NY市場》債券より魅力が乏しい株価水準 芝田達裕
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投資対象として株式が債券に対してどの程度魅力があるかを見極める手法の一つにイールドスプレッド(株式と国債の利回り差)がある。これは長期債利回りから株式益利回り(1株当たり利益÷株価)を差し引くもの。4月半ば時点で米10年国債利回りが約4.6%、米主要大型株で構成されるS&P500指数の益利回りがブルームバーグの集計で約4.8%で、イールドスプレッドは-0.2%となる。現状で株式は魅力的とは言い難い水準である。
今後どの程度、増益が見込めるかが、先行きの株式の魅力を検証する重要な要素となるが、ブルームバーグ集計の4月半ば時点のS&P500指数構成企業の1株当たり利益増益率は2024年通年平均で約+9%。長期金利と株価が1年先まで変動しないと仮定しても、イールドスプレッドは-0.7%程度になるだけで、00年1月から4月半ばまでの平均の-2.6%を大きく上回っている。今後、劇的に金利、もしくは株価が…
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週刊エコノミスト
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